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リハビリテーション科部リハビリテーション科部

部門のご案内

診療案内

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    095-847-1511

    〒852-8511 長崎市茂里町3番15号

リハビリテーション科部の紹介

当院リハビリテーション科部のキーワードは「連携」です。
病気や怪我などにより障害も持った方を中心に、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が医師、看護師、社会福祉士などの他部門のスタッフ、ご家族の皆様と、手と手を取り合って「連携」し、それぞれの患者の皆様の目標に向かってリハビリテーションを提供できるよう努力しています。
また、当院は急性期病院として、地域の回復期・療養型病院と「連携」をとり、患者の皆様が安心して家庭復帰できるよう努めています。
そして、各療法士が、患者の皆様お一人お一人に責任を持ち、「連携」した信頼関係を築けるよう努力しています。

基本方針

医療の質

知識や技術の向上に努め、安全で良質なリハビリテーションに取り組みます。

がん医療

急性期を主体に、緩和ケアに対応したリハビリテーションを提供します。

地域医療

地域包括ケアの推進に貢献します。

健全運営

働きがいのある職場作りと健全な運営に努めます。

当科部の特徴

  • 医療者はエビデンスに基づいた診療ガイドラインを参考にして、テーマに沿って臨床診療を行っていきます。これらの標準医療が適切に実践されているかを確認する目的で、標準医療の実施状況を数値で表した質指標で評価しています。
  • 当科部では4つの基本方針を主軸に20項目の質指標を評価し、PDCAサイクルを用いて改善活動を実行しています。標準的な医療を提供し、働きがいのある職場となるように努めていきます。
  • また医療の質の向上を目標に学会参加や資格習得にも力を入れて取り組んでいます。

Quality Indicator(質指標)

〜医療の質〜

  • 手術翌日のリハビリ実施率
  • 退院時リハビリ指導料算定率
  • リハビリ実施前後のBI
  • 転倒転落件数
  • 歩行自立アセスメント実施率
  • リハビリ関連学会資格数
  • 実習受入校
  • 臨床実習指導者研修修了者数
  • 科内勉強会実施回数
  • 学会発表件数
  • 論文執筆件数

〜がん医療〜

  • キャンサーボード参加率
  • がんのリハビリテーション研修会受講率
  • 骨転移リスク評価実施率
  • 緩和ケアカンファ出席率

〜地域医療〜

  • 転院サマリー作成率

〜健全運営〜

  • 入職3年以内の離職率
  • 有休取得日数
  • 時間外勤務時間数
  • 療法士1人1日平均リハビリ単位数

スタッフ紹介(2023年4月現在)

職員数 理学療法士:17名
作業療法士:7名
言語聴覚士:1名
業務員:1名
臨床実習受入実績 理学療法:4校 作業療法:2校 言語聴覚:1校(2022年度)

主な資格取得状況

2023年8月現在

専門理学療法士(分野:理学療法) 1名
専門理学療法士(分野:地域理学療法) 1名
認定理学療法士(分野:運動器) 3名
認定理学療法士(分野:徒手理学療法) 1名
認定理学療法士(分野:呼吸) 2名
介護支援専門員 1名
3学会合同呼吸療法認定士 3名
フレイル対策推進マネージャー 2名
心臓リハビリテーション指導士 2名
日本摂食嚥下リハビリテーション認定士 1名
地域包括ケア推進リーダー 2名
介護予防推進リーダー 2名
がんリハビリテーション研修修了 20名
臨床実習指導者研修修了 14名
長崎大学医学部(保健学科)臨床教授 1名
長崎大学医学部(保健学科)臨床准教授 1名
長崎大学医学部(保健学科)臨床講師 1名
心不全療養指導士 2名
いたみ専門医療者 2名

体制

リハビリテーションとは「全人的復権」と表されるように、身体に障害を抱えた方が再び生きる権利を取り戻すために支援することです。
そして、その一役を担うのが理学療法、作業療法、言語聴覚療法です。

当院の特徴としては、対象疾患はさまざまで、整形外科、内科、外科など多くの診療科からの紹介があります。
当院リハビリテーション科部では主に入院患者を対象としており、多くの患者の皆様が家庭復帰されることを目標としています。
リハビリテーションに時間を要する方は一施設では治療が完結しにくいのが現状です。そのため当院では近隣の医療機関と連携し、それぞれの機関の医療機能特性を生かすため、転院を図りつつ患者の皆様により安全で質の高い医療を地域全体で提供できるよう努力しています。

理学療法

理学療法では、身体に障害を抱えた方に対して、基本的な生活動作(寝返る、起き上がる、立ち上がる、歩く、食べる、着替えるなど)の回復・維持を図るために、治療、指導を行います。幅広い疾患の入院患者さんを対象とする中で、患者さんに応じて個別に理学療法を提供しています。
膝や股関節に痛みを生じる変形性膝関節症・変形性股関節症、関節リウマチに対する人工膝関節全置換術・人工股関節全置換術後の患者数は特に多く、県内でも有数の施設です。術後3週間での自宅復帰を目標とし、自宅での生活が安全に安心して過ごせる様、支援を行っています。人工関節置換術や呼吸器・消化器などの周術期患者さんに対しては術前より介入し、術後リハビリに関するオリエンテーションや患者さんの基礎的な身体能力などの評価を行うことで術後のリハビリテーションが円滑に実施できるよう進めています。また、長期入院や安静臥床などの入院に伴う身体活動量の低下による障害を防ぎ、身体能力の維持回復を図ることも理学療法の役割の一つです。
また当院はがん診療連携拠点病院であり、がんのリハビリも実施しています。どのような病状の患者さんにおいても、治療の段階に応じて対応しており,障害の予防や改善、緩和を図ることでその人らしい生活が送れるようサポートしています。

作業療法

当院の作業療法部門では、外傷による骨折等の整形外科患者さんや肺炎や心不全等の内部障害患者さん、がん患者さんなど多くの方に関わっています。作業療法を行う際には、主治医や看護師、理学療法士や言語聴覚士等の様々な職種の方と協働しながら、回復状態に応じて、基本動作能力や応用動作能力の改善、さらには社会的適応能力の獲得を促しながら、「その人らしい生活」や「その人にとって大切な作業」を取り戻す、または新たに作り出す支援をしています。様々な疾病・障害によって、食事や排泄等の日常生活動作や、家事や買い物等の手段的日常生活動作が制限された方に対して、術後早期から介入し身体機能の回復を図り動作獲得を目指したり、呼吸困難や心負荷を軽減させるための効率的な動作指導等を行ったりしています。加えて、現状の能力で動作の獲得が困難な場合は自助具や福祉用具の紹介・提供を行い、代償的な動作獲得や環境調整等も行います。また、身体能力の低下したがんの終末期の患者さん等に対しては、身体機能の回復だけでなく、趣味活動等の作業や本人の希望をより尊重した介入等も実施し、可能な限り不安や苦痛の軽減に努め、最後までその人らしくいられるような関わりを目指して実施しています。

言語聴覚療法

言語聴覚士(以下ST)は、口や喉が関係する発声・発語などのコミュニケーション機能や摂食・嚥下(食べる・飲み込む)機能のリハビリテーション専門職です。
当院のSTは、摂食・嚥下障害に対するリハビリテーションを中心に行っています。加齢や疾患・治療など様々な要因で、嚥下機能が低下した方が対象となります。対象患者に対して嚥下機能の評価や嚥下訓練を実施し、入院早期より適切な食事形態や安全な摂取方法を検討するなど、出来る限り最良の食事が行えるように支援しています。医師による嚥下内視鏡検査や理学・作業療法士のポジショニングや食事動作練習、栄養士と食事形態・内容の検討を行うなど、多職種と連携したチーム医療も実践しています。
また、咽頭・喉頭がんの手術で声が出せなくなった方や終末期に口から食べたい方など、様々ながん患者さんのコミュニケーションや嚥下障害に対しても対応しています。

リハビリテーション施設基準
脳血管疾患等リハビリテーション(Ⅰ)
運動器リハビリテーション(Ⅰ)
呼吸器リハビリテーション(Ⅰ)
心大血管疾患リハビリテーション(Ⅰ)
がん患者リハビリテーション

チーム医療について

治療以外にも、各診療科と密な連携をとりながら定期的なカンファレンスや回診への参加、院内の各種連携チーム(摂食嚥下チーム、栄養サポートチ―ム、褥瘡管理チーム、緩和ケアチーム、糖尿病療養指導チーム、認知症ケアチームなど)にもメンバーとして参加しています。 その他として、感染制御チームによる手洗い講習や医療安全管理チームによる講習会にも参加しています。

がん医療について

地域がん診療連携拠点病院として、がんに対する知識とリハビリテーションに関する技術の両面に精通する医療従事者を育成することを目的に、リハスタッフの多くが「がんのリハビリテーション算定要件研修会」を受講しており、令和5年4月現在20名(80%)が研修を修了しています。

業務実績

令和4年度リハ実施延べ患者件数実績

一般病棟 地域包括ケア病棟 延べリハ患者総件数 スタッフ数
38,412件 7,716件 46,128件 PT:16名、OT:6名、ST:1名

令和4年度リハ実施患者における疾患別リハビリテーション内訳

疾患別リハビリ 延べ患者件数 延べ患者総件数に占める割合
心大血管リハ 2,780件 6.0%
脳血管疾患等リハ 1,811件 3.9%
運動器リハ 17,711件 38.4%
呼吸器リハ 6,723件 14.6%
廃用症候群リハ 1,168件 2.5%
がんリハ 15,935件 34.5%

リハビリ実施前後の Barthel Index の変化(点数)

疾患別 人数 入院時 退院時 改善(点数)
がん 1,134名 87.2 89.7 2.5
運動器 863名 46.4 69.8 23.4
呼吸器 510名 63.3 75.6 12.3
廃用 84名 45.3 74.0 28.7
心大血管 173名 45.9 76.4 30.5
脳血管 65名 46.8 70.1 23.3

※退院時:転院、施設退院を含む (2022年4月~2023年3月)

転帰先(2022年度)

転帰先(2022年度)
自宅 2,456/3,144(名) 78.1%
転院 483/3,144(名) 15.4%
施設 205/3,144(名) 6.5%

転院時サマリー作成率

転院時サマリー作成率
452/483(名) 93.6%

(2022年4月~2023年3月)

手術翌日のリハビリ実施率

全体 622/654 95.1%
大腿骨近位部骨折 90/94 95.7%
TKA 50/52 96.2%
THA 14/16 87.5%
上肢骨折 67/74 90.5%
呼吸器外科 135/143 94.4%
消化器外科
(胃、肝、結腸、膵)
160/167 95.8%
乳腺・内分泌外科 106/108 98.1%

(2022年4月~2023年3月)

スタッフ実績

著書・学術論文

2022年度

筆者名 雑誌名 論 題
壱岐尾 優太 Supportive Care in Cancer. Efcacy of combined hand exercise intervention in patients with chemotherapy-induced peripheral neuropathy: a pilot randomized controlled trial
近藤 康隆 J Knee Surg Short-term effects of isometric quadriceps muscle exercise with auditory and visual feedback on pain, physical function, and performance after total knee arthroplasty: A randomized controlled trial.
沖田 星馬 J Phys Ther Sci Effects of low-level laser therapy on inflammatory symptoms in an arthritis rat mode

2021年度

筆者名 雑誌名 論 題
松田 大輝 Front.Hum.
Neurosci.2021
A Study on the Effect of Mental Practice Using Motor
Evoked Potential-Based Neurofeedback

2020年度

筆者名 雑誌名 論 題
壱岐尾 優太 日本作業療法研究学会誌 化学療法誘発性末梢神経障害を呈した悪性リンパ腫患者の日常生活動作困難感と機能障害との関連
壱岐尾 優太 日本緩和医療学会誌
(Palliative Care Research)
化学療法誘発性末梢神経障害を呈したがん患者の破局的思考と自覚症状、上肢機能および生活障害との関連
大賀 智史 Muscle & Nerve. Mechanisms underlying immobilization-induced muscle pain in rats.

学会発表等

2023年度

発表者 学 会 演 題
沖田 星馬 第27回ペインリハビリテーション学会(最優秀演題賞) 『電気刺激誘発性筋収縮運動による不活動性筋痛の進行抑制効果は刺激強度が影響する』
坂本 有希倫 第27回ペインリハビリテーション学会 『人工膝関節全置換術後早期の運動耐容能に関連する要因の検討』
松﨑 敏朗 第27回ペインリハビリテーション学会 『胸腔鏡下肺切除術後4週の運動耐容能の変化には退院時疼痛が関連する』

2022年度

発表者 学 会 演 題
坂本 有希倫 第52回日本慢性疼痛学会 『上肢による有酸素運動を併用したリハビリテーションが人工膝関節全置換術後の痛みにおよぼす影響』
松﨑 敏朗 第11回日本がんリハビリテーション研究会(優秀演題賞) 『非小細胞肺がん患者に対する肺切除術後4週の運動耐容能と関連因子』
壱岐尾 優太 第11回日本がんリハビリテーション研究会 『化学療法実施中の悪性リンパ腫患者における認知機能の特徴およびその関連因子』
阿南 君佳 第29回長崎県作業療法学会 『急性期よりMTDLPを活用した介入を行ったことによりADLが向上した症例』
坂本 有希倫 第15回日本運動器疼痛学会 『人工膝関節全置換術後のリハビリテーションで実施する有酸素運動が痛みや運動機能,QOLにおよぼす影響 -予備的検討-』
宮本 直樹 第49回日本赤十字リハビリテーション協会学術集会(優秀演題賞) 『リハビリテーション科の組織と医療の質向上に向けた基本方針の改定と医療の質指標策定への取り組み』
近藤 康隆 第10回日本運動器理学療法学会学術大会 『人工膝関節全置換術1年後における日常生活困難度が高い患者の術前ならびに術後早期の特徴』
坂本 有希倫 第10回日本運動器理学療法学会学術大会 『人工膝関節全置換術後早期に実施する上肢による有酸素運動が痛みや運動機能,日常生活活動におよぼす影響』
壱岐尾 優太 第56回日本作業療法学会 『上肢に化学療法誘発性末梢神経障害を呈した患者のQOLに影響を及ぼす因子の検討』
坂本 有希倫 日本ペインクリニック学会 第56回学術集会 『上肢による有酸素運動が人工膝関節全置換術後早期の痛みや身体機能におよぼす影響』
壱岐尾 優太 第7回日本がんサポーティブケア学会 『化学療法誘発性末梢神経障害患者に対する複合的な手指運動介入の有効性:パイロットランダム化比較試験』
近藤 康隆 第26回日本ペインリハビリテーション学会学術大会 『人工膝関節全置換術1年後における日常生活困難度が高い患者の特徴に関する検討』
沖田 星馬 第26回日本ペインリハビリテーション学会学術大会 『不活動性筋痛の予防に有効な運動様式の検討-電気刺激誘発性筋収縮運動と持続的伸張運動の比較-』
坂本 有希倫 第26回日本ペインリハビリテーション学会学術大会 『上肢エルゴメーターを用いた有酸素運動が人工膝関節全置換術後の痛みや身体機能におよぼす影響』
近藤 康隆 第48回日本赤十字リハビリテーション協会学術大会 『当院における人工股関節全置換術後の慢性術後疼痛の発生率および術前の特徴について』
壱岐尾 優太 第48回日本赤十字リハビリテーション協会学術大会 『TKA術後患者における日常生活の困難度改善に影響を与える要因の検討』

2021年度

発表者 学 会 演 題
近藤 康隆 第25回日本ペインリハビリテーション学会学術大会 『当院における人工膝関節置換術後の慢性術後痛に関する調査 - 発生率および患者の特徴について -』
坂本 有希倫 第25回日本ペインリハビリテーション学会学術大会 『人工股関節全置換術後の慢性術後疼痛に関する後方視調査』
坂本 有希倫 日本ペインクリニック学会第55回学術集 『人工股関節全置換術後の慢性術後疼痛の発生率および術後急性期における特徴に関する後方視調査』
坂本 有希倫 第9回日本運動器理学療法学会学術大会 『人工股関節全置換術後に慢性術後疼痛を呈する患者の急性期における特徴 - 診療記録を用いた後方視調査 -』
坂本 有希倫 第14回日本運動器疼痛学会 『人工股関節全置換術後に慢性術後疼痛を呈する患者の急性期病院における特徴』
松﨑 敏朗 第31回呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会 『肺切除患者における術後6ヶ月の運動耐容能の変化と臨床的特徴』
上田 大空 九州理学療法学会2021 『慢性重症呼吸不全患者に対し、精神心理面に着目した介入がADLの改善に影響を与えた一例』

2020年度

発表者 学 会 演 題
壱岐尾 優太 緩和・支持・心のケア合同学術大会2020 『化学療法誘発性末梢神経障害を呈した患者の自覚症状、身体機能および生活動作障害の経時的変化』
壱岐尾 優太 第54回日本作業療法学会 『化学療法誘発性末梢神経障害を呈した患者の上肢機能に対する複合的介入の効果』
庄山 創 第27回長崎県作業療法学会 『TENSの使用により介助場面での苦痛が軽減した重度痙縮の事例』
坂井 瞳子 第22回日本医療マネジメント学会学術総会 『リハビリテーション科の組織と医療の質改善に向けた基本方針の改定と医療の質の策定』
石丸 将久 第3回がん理学療法部門研究会 『化学療法中の非小細胞肺癌における運動療法の実施率とその関連因子』
石丸 将久 第2回がん緩和理学療法カンファレンス 『非小細胞肺癌で化学療法中に脳幹出血を発症し、リハビリテーション介入を行なった一症例』
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