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診療科のご案内
診療案内
外来受付時間 初診8:30~11:00 再診8:15~11:00
休診日 土、日、祝日
年末年始(12月29日~1月3日) 日本赤十字社創立記念日(5月1日)
喫煙について 病院敷地内禁煙
面会受付時間 面会制限中 ※14時~17時に1回15分 詳細はこちら
お問い合わせ 095-847-1511
〒852-8511 長崎市茂里町3番15号
谷口 英樹
柴田 健一郎
松本 恵
佐藤 綾子
(女性外来)
※要予約
※火曜日、金曜日の診療担当は女性医師で、マンモグラフィや乳房超音波検査も女性技師が行います。
(第1・3・5週)
松丸
(外部応援医師)
近年、日本人女性の11人に1人が乳がんになるといわれており癌罹患率では女性の第1位です。乳がんの治療成績を上げるためには早期診断、適切な手術、手術の根治率を上げるための補助療法である内分泌療法(ホルモン剤)・化学療法(抗がん剤)・分子標的薬(ハーセプチン他)などの薬物療法、適切な範囲・部位に行う放射線療法が必要です。 当科は乳癌を始めとした乳腺疾患の診断・手術・薬物療法と甲状腺疾患の手術を専門的に行っております。特に乳癌については、乳腺専門医が中心となって2010年からの10年間で約1000例の乳癌根治手術、年間約800件の化学療法、他内分泌療法を始めとした多数の薬物療法を行っております。
当院は通常の診断技術であるマンモグラフィ、超音波検査、MRI、針細胞診、針生検、吸引生検も多数おこなっておりますが、中には早期であるからこそMRIでしか確認できない様な小さな乳がんも存在しており診断に苦慮することも少なくありません。当院は数少ない保険診療にてMRIガイド下生検*1が可能な施設であり、早期診断につなげることができます。また院外からの生検依頼も受け入れ可能です。 *1通常は診断に用いるMRIをガイドにして生検を行う方法で、超音波では確認・生検出来ない様な小さな腫瘍に対する組織生検を行うことが可能です。
現在は根治性に加え整容性が重視される時代となってきています。乳房オンコプラスティックサージャリーは、手術の根治性と術後乳房の整容性を追求する手術手技であり、従来の乳房温存手術に加え形成外科的手技を用いた乳房再建などがそれに当たります。当院は日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会のエキスパンダー・インプラント実施施設であり、より満足度の高い手術手技が可能です。 また代表的な縮小手術であるセンチネルリンパ節生検*2時に行われる手術中のリンパ節転移の判定にはOSNA法*3という新しい分子生物学的診断法を用いており、顕微鏡では確認困難な小さなリンパ節転移の存在診断を正確に行うことができます。
*2癌細胞が最初に転移するリンパ節のみを摘出し、転移を認めなければ腋窩リンパ節郭清を省略する方法。これにより術後上肢リンパ浮腫の発症を大幅に減らすことが可能となりました。逆にリンパ節転移が確認されれば、限られた場合を除いて腋窩リンパ節郭清を行うことが推奨されます。 *3リンパ節中の標的mRNAを増幅し、転移の有無を判定する直接遺伝子増幅(OSNA:One-step Nucleic Acid Amplification)法であり高い精度で客観的かつ簡便に判定できる新しい方法です。
乳がんは一つの病気の様に思われがちですが、実際はその「性格(subtype)」によって、補助療法に用いる薬剤が大きく異なってきます。転移・再発を防ぐため、治療の副作用を少なくするためには適切な薬剤の選択が重要であり、専門的な知識と技術が必要とされる分野です。当院は乳腺専門医に加え、がん薬物療法認定薬剤師が在籍しており、薬物の選択と副作用の管理にチームで対応しております。
当院は日本放射線腫瘍学会放射線治療認定施設であり、放射線治療専門医が患者様に応じた適切な照射を施行しております。再発を防ぐために行う術後の放射線治療に加え、定位照射(通常より高い精度で病変の形状に一致させて放射線を3次元的に集中照射する治療)も可能であり、再発乳癌に多い骨転移や脳転移の患者様に対しても高い有効性を示しております。
看護師の役割は、患者様が乳がんの特徴をよく理解し、効果的で納得のいく治療やケアを受け、再発や二次がんの予防・早期発見に取り組むことができるよう伴走することです。その中で「乳がん」について深く学び、実践を重ねてきた乳がん看護認定看護師は、日本看護協会認定看護師認定審査に合格し認定され、高度な看護が実践できるだけなく、医療チームにおける調整やコンサルテーション、倫理的調整をも実施できる能力を磨いた専門家です。当院においても患者様の不安感や疑問点に対して様々なサポートを行っております。患者様にとっては気軽で質の高い相談ができ、医療チーム内では患者様の代弁者と成り得る乳がん診療には欠かせない存在です。
リンパ浮腫は乳がん手術の合併症において最も有名なものであり、縮小手術であるセンチネルリンパ節生検が標準手術となってから減少したものの、腋窩リンパ節郭清を受けられる患者様も一定数おられるため、今後も存在し続ける悩ましい病態です。発症すると難治性で蜂窩織炎や肉腫が発生することもあります。しかし早期の発見とケア、理学的療法によって重症化を防ぐことが可能であり、当院では研修を受けた看護師がそのケア、理学療法にあたっています。また手術療法(リンパ管細静脈吻合)の有効性も示されており専門手術の行える医療機関とチームとしての連携も行っており、リンパ浮腫の著明な改善を認めた患者様もおられます。
上記の様に、乳がんの診療には多くの専門家、職種が関わっておりますが、それぞれが別々に動いているのではなく、話し合いを重ねながら診療にあたっています。 質の高い医療を提供できる環境を患者様に提供すべく、診断結果から治療方針を検討する「乳腺カンファレンス」、患者様のニーズや問題点を拾い上げる「患者ケアカンファレンス」がそれにあたります。
ここまでお読みくださりありがとうございます。難しくてわからないこともあると思いますが、その場合は受診して頂いた際にわかりやく説明致します。検診で要精査となった方、症状のある方は不安がらずまずは受診をご検討下さい。
各指導医は、それぞれの専門分野における研究発表や司会、座長、シンポジストとしての活動を活発に行っています。 当科では、初期研修医期間であっても積極的に学会発表を行なうようにしており、そのテーマで論文執筆も活発で、スタッフおよび後期研修医にあっては年間最低2-3回の発表を行っており、学術の面でも県内のリ-ダ-的存在を目指しております。
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